夢が教えてくれたこと

ちむどんどん

2007年01月24日 10:14

もう数年も前の出来事なのですが、それ以来、私は自分を改めました。
その事を今日は書いてみたいと思います。

夢を見たのです。



その頃、反抗期の10歳の次男とうまく噛み合ない状態が続いていました。
お互いにやる事なす事が裏目に出てしまい、全く二人の周波が一致しないのです。
一緒にいればマイナスエネルギー増幅して悪循環。
やる気もない、根性もない、目的もない。
そんな次男の状態にイライラしていました。
子供のためと思って注意や助言をするのですが、まるで壁に向かってしゃべっているようです。

もう何ヶ月もそういう状態が続いた後、もう私の忍耐力も底をつき、
就寝前の次男にかなり辛く当たってしまいました。
「もう、どうにでもなれ。」
そんな投げやりな気持ちになり、傷ついたお互いの心を無視しようととしました。

そして、私も床に着きました。
その晩、こういう夢を見ました。


陽気な昼下がり、息子が友達と楽しそうにおしゃべりしながら家の向かいの歩道を歩いています。
これからどこかに遊びに行くのでしょう。

すると、速いスピードで車が息子達の側を通り過ぎていくかと思われた瞬間、
車内から何者かが銃を発射したのです。

バン、バーン

息子が倒れました。
私は無我夢中で走って近寄り、道ばたにしゃがんで息子を抱き上げました。
力が無く、腕に体重がのしかかります。目を開けません。
「しっかりして! しっかりしてっ!」
何度も何度も息子の名前を呼ぶのですが、命が自分の腕の中から滑り落ちて行くのがわかります。
突然の出来事にショックと悲しさで嗚咽しながら、息子を抱きしめる事しかできませんでした。
「お願いだからこのまま行かないで! 最後にあなたに何も優しい事を言ってあげてない!」

すると背後から誰かがそうっと近づいてきました。
その暖かさと穏やかさから神様または天使だと判りました。

絶望感に苛まれている私に、
「運命を変える事はできない。しかし、時間を少しだけ戻してあげる事はできる。でも、あなたはもう一度その苦しみを味わう事になるけれど、それでいいのなら時間を戻してあげよう。」

私は自分の苦しみより、息子にもう一度逢って伝えたい事を伝える方を選びました。



息子が(再び)友達と楽しそうに歩いています。
私は走って近づいて行って、息子を抱きしめながら言いました。
「ママはあなたのことを心から愛しているよ。ずっとずっと。永遠に変わらないよ。どんな事が起きてもママはあなたの側にいるからね。いつも側にいるから、それだけはちゃんと覚えていて。愛しているよ。」
私はギュッと息子を抱きしめ続けました。
次の瞬間何が起きるかは知っています。






そこで目が覚めました。

しばらく放心状態でした。
夢が教えてくれたのです。
日常の些細な事より、愛を伝え合うことが肝心なんだと。
時間がどんなに貴重な事かを。
わだかまりの残ったまま時間を放置してはいけないと。
傷ついたままにしてはいけないと。
いつどんな事があるかは判らないのです。
チャンスが与えられているうちに、正しい事をしなくてはいけない。

それ以来、子供を一人ですすり泣きさせるようなことは止めました。
学校や友達と遊びに出かける時等も、必ず、I love you と言うようになりました。
寝る前には抱きしめてその日一日を感謝します。
一緒にいれる一瞬一瞬を大切に思うようになりました。

本当に不思議な夢でした。

でも、それ以来、息子の態度も変わって行きました。



(これは私の親友ルミナスさんに、12月の里帰りで逢った時にお話ししたものです。ルミナスさんは私と同じ感情を共有してくれました。是非、書いて残してとおっしゃったのでそうしました。)

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